ブラジルのルラ大統領が4月30日、首都ブラジリアの大統領府で日本メディアのインタビューに応じた。ルラ氏は、パレスチナ自治区ガザ地区で攻勢を強めるイスラエルを「国連を無視してジェノサイド(集団殺害)をしている」と強く批判。今年の議長国を務める主要20カ国・地域(G20)で、国連改革を訴えていく方針を改めて示した。
ルラ氏は、イスラエルが第3次中東戦争でヨルダン川西岸とガザを占領し始めた1967年以来、「イスラエルは国連の決定に従っていない」と言及。3月末には、昨年10月に軍事衝突が始まって以降初めて、停戦を求める決議案が国連安全保障理事会で採択されたが、「イスラエルは今もガザで女性と子どもに対する暴力を続けている。今すぐにジェノサイドをやめるべきだ」と訴えた。
また、国連改革についてルラ氏は、安保理の常任理事国が「特権」として持つ拒否権をなくすよう要求。イスラエルの後ろ盾になっている米国がこれまでイスラエルの行動を制約する決議に拒否権を行使してきたことを念頭に、「そのためにイスラエルは国連の決定を尊重せずにいる」と批判した。
ブラジルが日本、ドイツ、イ…